＜フィギュア＞自身初７０点台、連覇に照準…宮原、ＳＰ首位

 

 

　フィギュアスケートの全日本選手権は第２日の２６日、札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナで、女子ショートプログラム（ＳＰ）を行った。


　最後に登場した宮原の演技は、女子ＳＰの締めを飾るのにふさわしかった。昨年の女王の見事な演技をたたえる会場のスタンディングオベーションに、笑みを浮かべて応えた。

　フラメンコの曲に乗って冒頭のルッツ－トーループの連続３回転ジャンプを難なく着氷すると、演技は深みを増してくる。美しいレイバックスピン、軽快なリズムに合わせたステップ－－。目と表情で観客をフラメンコの世界にいざなった。３回転フリップは踏み切りが不明確と判定されたが、スピン、ステップはすべて最高難度のレベル４を獲得。国内大会のため非公認ながら、自身初の７０点台となる７３．２４点をマークし、「７０点台を出すことが目標だった。ほっとした」と達成感を見せた。

　取材を受ける時は恥ずかしそうにするが、視線を定めて話す姿には自信がにじみ始めている。先月のＮＨＫ杯の優勝、今月のＧＰファイナルの２位がその支えだ。「緊張さえしなければ大きな失敗はないという自信はある」と言う。

　連覇が懸かる大会にも「前回優勝したことは全然頭にない」と平常心。フリーでは「自分の世界観を作り出し、会場全体を自分の世界にしたい」。それができた先には世界選手権の舞台が待っている。【福田智沙】

 

 

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